実装

人生でやり残したくないこと 100 のリスト — Die with Zero 流の作り方テンプレート

白いノートとペンが置かれた写真。100 のリストを書き出すワークを象徴するイメージ
Photo by Diana Polekhina on Unsplash

「人生でやり残したくないこと」を 100 個、書き出したことはありますか?

検索で「人生でやり残したくないこと」と打つ人は年々増えています。理由はシンプルで、 「いつか」のままリストにすら起こせていない焦り が、多くの人の胸の奥にあるからです。

しかし、ただ 100 個書き出すだけのワークでは続きません。書いてから 3 ヶ月後、リストはどこかに消えています。

本記事では、Bill Perkins の『DIE WITH ZERO』の発想を組み込んだ 実用テンプレート として、100 のリストの作り方と、書いたあと実行可能な計画に変える 4 ステップを整理します。

なぜ 100 個なのか

10 個でも 50 個でもなく、 100 個 を目指す理由は 3 つあります。

理由 1: バッファになる

100 個書き出しても、実行されるのはおそらく 30〜50 個です。残りは時間切れ・興味の変化・状況の変化で自然消滅します。

100 個書くのは「100 個やる」ためではなく、 やらなかった後悔をできる限りリストに上げておく ためのバッファです。30 個しか書かないと、本当に大事な 3 個を取りこぼす可能性が高くなります。

理由 2: 出し切ると “本当にやりたいこと” が見える

最初の 20 個は、よくある “他人と同じ” 答え (海外旅行、フルマラソン、起業 等)。30〜50 個目あたりから、自分固有のものが出始めます。70 個を超えると、 「自分でも忘れていたけど確かに大事」 な項目が出てきます。

ここまで掘らないと、自分の人生でやり残したくない本当のものは見えません。

理由 3: 8 カテゴリ × 12〜13 個 という具体的な構造ができる

100 という数字は、後述する 8 カテゴリに均等に振り分けると 12〜13 個ずつ。これがちょうど「カテゴリごとに頭を絞る価値のある量」になります。

100 個出すための 8 カテゴリ・テンプレート

100 個を一気に出すのは大変です。 カテゴリで頭を区切る と量産しやすくなります。

カテゴリ 1: 旅 (約 15 個)

  • 行きたい国・地域 (海外 + 国内)
  • 特定の祭・イベント (青森ねぶた、リオのカーニバル等)
  • 特定の宿・宿泊体験 (一度は泊まりたい旅館等)
  • 移動手段の特別体験 (寝台列車、長距離フェリー等)

カテゴリ 2: 学び (約 12 個)

  • 身につけたい言語
  • 取りたい資格・スキル
  • 読みたい本のシリーズ
  • 学びたい楽器・スポーツ

カテゴリ 3: 体験・挑戦 (約 15 個)

  • スカイダイビング、ダイビング、サーフィン等の身体系
  • 滝行、坐禅、断食等の精神系
  • ハッカソン参加、登壇、執筆等のキャリア系
  • ボランティア、留学等の社会系

カテゴリ 4: 人間関係 (約 12 個)

  • 親と一緒にやりたいこと
  • 配偶者・パートナーと一緒にやりたいこと
  • 子供と一緒にやりたいこと
  • 友人 N 人と再会する

カテゴリ 5: キャリア・お金 (約 10 個)

  • 仕事で達成したいマイルストーン
  • 起業 / 独立 / 副業
  • 純資産の目標
  • 寄付・社会貢献

カテゴリ 6: 物・住まい (約 10 個)

  • 住んでみたい場所 (短期・長期)
  • 持ちたい物 (車・楽器・カメラ等)
  • 育てたい植物・動物

カテゴリ 7: 創作・表現 (約 12 個)

  • 書きたい本・記事・ブログ
  • 撮りたい写真・動画
  • 作りたい料理・お酒
  • 出したい作品

カテゴリ 8: 健康・自己ケア (約 14 個)

  • フィットネス目標 (体重、体力)
  • 食生活で試したいこと
  • メンタルケア習慣
  • 健康診断・人間ドックの予定

合計 約 100。完璧に分ける必要はありません。 「ここから持ってきていい」というメニュー として使ってください。

書いたあとの 4 ステップ

100 個書いただけでは、3 ヶ月後にはリストごと忘れます。Die with Zero 的に実行可能にするには、書いた直後にこの 4 ステップを通します。

ステップ 1: 各項目に年代帯を貼る

100 個それぞれに、 「この年代でやる」 という年代帯を割り当てます。20 代でしかできない体験、40 代までが限界の体験、60 代から始める体験——それぞれが違うバケツに入ります。

  • 20 代: 体力勝負、リスクの高い挑戦
  • 30 代: キャリアの土台、関係性の濃度ピーク
  • 40 代: 子育てピーク、体力低下が始まる
  • 50 代: 親との時間、文化的深掘り
  • 60 代以降: 健康寿命の限界、創作

詳しい振り分けの考え方は タイムバケットで人生を年代別に区切る を参照。

ステップ 2: 「やらなかった後悔ランキング」で並べる

各年代帯のバケツの中で、 「80 歳の自分が、これをやらなかったらどれくらい後悔するか」 で順位を付けます。

  • 「全部後悔する」と感じる:体力勝負の体験、関係性の時間、キャリアの分岐
  • 「あまり後悔しない」と感じる:なんとなく書いたもの、SNS で見ていいなと思ったもの

詳しいやり方は Die with Zero × Bezos の後悔最小化 を参照。

ステップ 3: 上位 3 つに「期日」と「予算」を貼る

各バケツの上位 3 つに対して、 次の四半期で実行するか を決めます。実行するなら期日と予算を書きます。

  • 「30 代で南極大陸に行く」上位 1 → 「来年 1 月、500 万」
  • 「両親と温泉旅行」上位 2 → 「今年 11 月、15 万」

期日と予算が貼れない項目は、 まだ実行可能な計画ではない ということ。さらに分解して「下調べを今月する」「3 ヶ月で予算を貯める」のような小さな計画に変えていきます。

ステップ 4: 月 1 回見直す

書きっぱなしのリストは、3 ヶ月で忘れられます。月 1 回 15 分の見直しを習慣化します。

  • 達成済みに ✓ を付ける (メモリーディビデンドの蓄積 に直結)
  • 状況が変わった項目を別のバケツに移動
  • 新しく思いついた項目を追加 (100 個は完成形ではなく、増減する生きたリスト)

よくある失敗パターン

100 のリストを書いてから挫折する人には、3 つの共通パターンがあります。

失敗 1: ノートに書いて閉じる

紙のノートに書いて、本棚に閉まう。3 日後には開かなくなります。物理的に 毎日視界に入る場所 に置かないと持続しません。アプリ・スマホのメモ・卓上の付箋など、目につく媒体を選びましょう。

失敗 2: 全部やろうとして燃え尽きる

100 個を「全部やる」と決めると、3 ヶ月で消耗します。前述の通り、 100 個書くのはバッファ であって、実行されるのは上位 30〜50 個でいい。残りは “やらなかった後悔リスト” として残せばよいのです。

詳しい失敗パターンは バケットリストが続かない 5 つの理由 でも扱っています。

失敗 3: 年代帯を貼らない

「いつか」のままだと、人間の脳は永遠に後回しにします。 「いつか」が永遠に来ない仕組み で解説した通り、 締切がないタスクは実行されません 。年代帯を貼る一手間が、リストを「実行可能な計画」に変える鍵です。

中間レビューと組み合わせる

100 のリストを作るタイミングとしては、 人生の中間点 (35 歳前後) が最も効きます。残り時間の感覚がリアルになる時期で、書く動機も強い。

中間点レビューと合わせて 100 のリストを作る具体的なプロセスは 35 歳の人生ハーフタイム で詳しく扱っています。

まとめ — 100 のリストは “完成” させない

100 のリストの目的は「完成」ではなく 「自分の “やりたい” の総量を把握すること」 です。

  • 8 カテゴリで分けて書くと 100 に到達しやすい
  • 書いたら必ず年代帯を貼る (4 ステップ)
  • 全部やる前提でなく、上位 30〜50 が実行される設計
  • 月 1 回 15 分の見直しを習慣化
  • 増減する生きたリストとして扱う

100 のリストを書いたあと、それを年代別に並べ替えるところまで通せば、Die with Zero の実装は半分終わっています。次は タイムバケットの作り方Die with Zero 完全要約 で、思想と実装の両面を補強してください。

「いつか」のままリストにできなかった人生を、 「30 代で 10 個、40 代で 12 個」 という形に変換する——これが、100 のリストが生み出す最大の変化です。


FAQ

よくある質問

100 個も思いつきません。30 個で終わってしまいます。
それは 「やりたい」が枯れているのではなく「思い出せていない」だけです。100 個出すには カテゴリ分けが効きます。旅・学び・関係性・体験・物・キャリア・健康・贈与の 8 カテゴリで各 10〜15 個ずつ書き出すと、100 個に到達します。実用テンプレを本文に載せています。
書いたあとに何をすればいいですか?
書きっぱなしだと "いつかリスト" に逆戻りします。100 個を 年代帯に割り当て、各バケツの上位 3 つを四半期で 1 つ実行する、というリズムを作るのが基本です。詳しくは タイムバケットの作り方 を参照。
100 個も実行できる時間がありません。
100 個全部実行する必要はありません。100 個は「やらなかった後悔」を可視化するためのバッファで、その中から 30〜50 個が実行され、残りは自然に消える設計です。重要なのは 「やらなかった後悔ランキング」の上位を取りこぼさないこと。詳しくは 後悔最小化フレームワーク を参照。
お金がかかるものばかりで現実的ではない気がします。
100 個出すと 「お金がかかる体験」と「ほぼ無料の体験」が半々になるはずです。「両親と毎月 1 回電話する」「家の近所を写真を撮りながら散歩する」「友人に手紙を書く」など、コストゼロで Memory Dividend が大きい体験を意識的に混ぜると、リストの密度が変わります。
配偶者や家族と共有すべきですか?
100 個のうち 家族との時間に関わるもの (約 20〜30 個) は、共有する方が実行率が上がります。「親と海外旅行」「子供と二人で本屋巡り」などは、相手の予定と摺り合わせないと実現しません。一方、個人的な挑戦や学びは無理に共有する必要はありません。

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